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小山先生 海外学会報告(ACVO) 2017.11.9
今回は、眼科の小山先生が先月アメリカで参加した
眼に関する学会『ACVO』についてお伝えします
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10月の11日から15日までアメリカ獣医眼科学会の年次大会に
参加してきました
この大会にはほぼ毎年参加させていただいています。
今年はメリーランド州ボルチモアで開催されました。
ワシントンD.C.から1時間ほどの場所にあり、
日本とは13時間の時差があります
今年は日本から遠い東海岸にあることもあり通常よりも日本からの
参加者が少ない傾向にありましたが、それでも20名ほどの参加者が
いらっしゃいました。
例年通り2日目と3日目にはポスター展示があり、2日間で49の報告がありました
並行して2日目~4日目には口頭での発表もありました。
今年は新しい緑内障の手術機器(マイクロパルス)を
使用した報告が多くありました。
昨年からこの機器については注目していたのですが、
いよいよ臨床の現場にも登場しそうです
全体を通してのテーマは腫瘍学であり、医師を招いての特別講演では
人医での眼球とその付属器の腫瘍についてのレクチャーがありました。
動物についての疾患は見慣れているのですが、さすがに人間相手では
かなりインパクトが強かったです
その他にもエキゾチック動物に関する発表や硝子体手術、
オキュラーサーフェス(眼表面)に関するセッションにも分かれており、
できれば同時に2会場で聞きたかったぐらいです。
最後に5日目の特別セミナーにも参加してきました。
やはり腫瘍学に対するセミナーでした。
アメリカの大学に眼球専門の病理診断を行っているところがあり、
そこで集まる眼科腫瘍の疫学、新しく分類された眼球腫瘍についての
話がありました。
また、病理診断に対する免疫染色に対する話や
腫瘍の発生に対する遺伝に関する研究など、
日々の診療ではなかなか馴染みが薄いけど
これからの獣医学の発展に役立ちそうな話も聞けました。
セミナー自体は半日のコースでしたが、もっと時間があれば良かったと
思われる興味深いセミナーでした。
今年も1週間のお休みをいただき、VRセンターのスタッフにも、
紹介していただく主治医の先生、通っていいただく患者様にも
不便な思いをさせてしまったかと思います。
参加させていただけたことに感謝しつつ、そこで吸収した知識、
入手した機材を日々の診療に役立てたいと思っております