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VNブログ 【家族動物の病気のお話】                                 2020.4.19

今回のVNブログは、たくさんの動物たちと暮らしている
石田動物看護師からおおくりします

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こんにちは。

動物看護師の石田です

我が家には犬が1頭、猫が7頭います。
賑やかな大家族です

今回はその中の1頭、すな子の紹介と患った病気のお話をします。

名前:すな子
年齢:11
性格:臆病、甘えん坊

 

まず、名前の由来をよく聞かれるのでここでお答えします

「ヤマトナデシコ七変化」という漫画の登場人物である
中原スナコちゃんから名付けました。
地味で根暗だけど本当は美少女なところがそっくりです

【すな子の経過】
去年の11月頃、食欲はあるのに痩せてきたことに気付き
体重を測ってみると2.5kgまで減っていました

元の体重は2.8kgなので、心配になり当センターの獣医師に
相談し診察を受けることになりました。

一般的な血液検査とホルモン値測定、さらには超音波検査などを行い、
診察の結果「甲状腺機能亢進症」と診断されました。

「甲状腺機能亢進症」とは・・・
高齢の猫でみられることが多い病気の一つです。
気管の近くにある甲状腺という器官の過形成や腫瘤などにより、
甲状腺ホルモンの分泌量が多くなる病気です。

甲状腺ホルモンの本来の働きは代謝のコントロールです。
このホルモンが体内に多く分泌されると、必要以上に代謝が活発になり
下記のような症状を示すことがあります。

食欲はあるのに痩せてきた
飲水量、尿量が多い
呼吸が速い
眼がギラギラする
攻撃性が出る
高齢のわりに活発な印象 など・・・ 

すな子の症状は体重減少だけで、活動性の変化などは感じられませんでした。

診断された日から内科治療が始まりました。
甲状腺ホルモンが作られるのを抑制するお薬を毎日定時に飲ませることに加え、
これ以上の体重減少がないかチェックするために毎日体重を測って記録しました。

少しずつ数値が下がり、現在は正常範囲内で安定し体調も良さそうです

24週間毎に診察を受けて甲状腺ホルモン値を測定し、
数値に合わせてお薬の量や回数を調節してもらっています。

最も気にかけていた体重は順調に元の2.8kgに戻り、見た目にも健康的になりました

すな子の病気を通して、通院の負担(移動中のストレス)、
毎日お薬を飲ませる負担(猫は犬よりも投薬を嫌がる事が多い)、
家族動物の病状の変化に伴う飼い主の心的な負担を身をもって感じました。

 

       通院のために猫用リュックに入るすな子


この経験から、動物看護師として私はより患者様と御家族を尊重し
細やかな看護を提供できる心強い存在でありたいと感じました。

また、犬に比べ外出する機会が少ない猫にとって病院は
強いストレスを感じる場所だと思います
この仕事を通して身に付いた知識や技術+猫7頭と暮らす中での
経験を活かし、猫の診察や入院時のストレス軽減に努めます。

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