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VNブログ 【佐野先生院内セミナー】 2017.9.17
VRセンターでは、定期的に院内セミナーを行っています
今回は酪農学園大学の佐野忠士先生にお越し頂きました。
その他にも、医療機器、薬品会社、ペットフードなど、
企業の方にもお越し頂いています。
今回の院内セミナーを上田動物看護師がレポートしましたので
紹介したいと思います。
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こんにちは!
動物看護師の上田です!
酪農学園大学の准教授 佐野忠士先生をお招きして
院内でセミナーを行いました。
内容は“エマージェンシー(救急処置)”と“麻酔”に関してです。
★ 動物が急変したらどうすればいい
まず心肺蘇生を行う前に心肺停止状態なのかをしっかりと確認
胸の動きや脈があるかを確認し、できれば発見してから
15秒以内には心肺蘇生を行う。
★ 具体的に何をするの
~ 一次救命処置 ~
皆様も教習所などで練習した経験はあるかと思いますが、
一次救命処置は救急車や医師が到着するまで行うものです。
動物の場合も方法は同じですが、ほとんどの場合動物病院で行われます。
心臓マッサージにより循環を確保する
気管挿管を行う
気管挿管できない場合は人工呼吸を行う
心臓マッサージ30回 ⇔ 人工呼吸2回 (2分1サイクルで交替しながら行う)
人工呼吸は動物の口を塞ぎマウスtoノーズで行う : 胸が少し上がるくらい吹き込む
※①と②はほぼ同時に行う
~ 二次救命処置 ~
一次救命処置から素早く二次救命処置に移行します。
こちらは獣医師が主導となり行われるものです。
◎モニタリング
動物にモニターを装着し、数値や波形を確認し状態を把握する
→心電図、呼気の二酸化炭素の濃度を測定するもの、
血液中の酸素の飽和度を測定するものなどがあります。
◎薬剤の投与
心臓を動かすお薬を入れていく
◎除細動器の使用
心室細動などが起きている場合に心臓に電気ショックを与え、心拍再開を試る
今回のセミナーで、エマ―ジェンシー処置には普段からのシミュレーションが大事で、
処置時に指揮をとる人がいるか、また処置後には反省点や良かった点を話し合うことの
大事さを教えていただきました。
万が一動物が急変したら、すぐに近隣の動物病院へ連絡してください
セミナーの終盤はスタッフが経験した麻酔に関するたくさんの疑問に対し、
佐野先生に丁寧に分かりやすく教えていただきました。
今回のセミナーで現場において役に立つ情報を得ることができたので、
今後もより一層質の高い麻酔管理が行えるよう努めていきたいと思います。
セミナー後の懇親会のワンシーン
佐野先生、お暑い中当院まで足を運んでいただき、
貴重なお話し本当にありがとうございました。