ネオベッツVRセンター(MRI・CT完備)|大阪の動物病院

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病気のお話シリーズ vol.3 “神経病の診察とMRI検査”                       2015.5.31

3月からスタートしたブログ新企画
病気のお話しシリーズも今回が3回目となりました。
毎月読んで頂けていたらうれしいです

今回は神経科の王寺先生から
見つかりにくい神経病のお話(神経病の診察とMRI検査)』です

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どうぶつの医療では、
ものを感じ、考え、記憶し、命令を出す
その信号をからだに伝える脊髄、また
“脳・脊髄と筋肉・各臓器を連結する
末梢神経
これらの病気をまとめて神経病と呼びます。

神経病の症状は、
けいれん発作などの脳の症状
盲目(眼の病気だけではありません)
難聴などの眼・耳の症状
歩き方の異常、前足、後ろ足の麻痺など運動器の症状
などさまざまです。
また、その他にもなんとなく元気がない、震えている、
痛そうにしているというような外見からは、なんの病気か
わかり難い症状もたくさんあります。

言葉で意思の疎通ができないどうぶつに対して、神経病を
見つける第一の手段は身体検査です。
私たち担当医の五感を使いどうぶつを注意深く触ることで
眼は見えているか? 麻痺のような異常がないか?
痛いところがないか? などを確認します。
その際に異常が見つかれば、多くの場合、発見された異常の
種類から、病気の場所が判明します。
そのため、神経科の診察では何が悪いのかを考えるのではなく
どこが悪いかを一番初めに考え、犬種・年齢・発症パターンなどから
病気を鑑別し推測します。


その次に必要となるのはMRI検査です。
ヒトも動物も大事な器官は硬い骨で保護し、体の奥に隠してあります。
その結果、脳や脊髄などは骨に囲まれ、レントゲンや超音波でも
把握できません。
MRI
では磁気と電磁波によりカラダの内部を観察しますので
硬い頭蓋骨の影響を受けることなく脳や脊髄の画像を鮮明に
診ることが可能です。
当センターでは超電導で高磁場のMRIの使用により短時間で
鮮明な画像の撮影が可能です


     当センターの超電導1.5テスラMRI


病気が診断されると適切な投薬、手術などの治療が選択されます。
当然、治療も非常に大切ですが、多くの場合適切な投薬、手術などの
治療には、MRI検査を使用して診断することが重要だと私たちは考えています。

それぞれの病気については、次の機会に説明しますが、
当センターではすべての神経の病気からセカンドオピニオンまで
広く対応しています


                  MRI画像  イヌの脳腫瘍
              矢印で記しているところが腫瘍です

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