ネオベッツVRセンター(MRI・CT完備)|大阪の動物病院

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VRセンターに過酸化水素ガス滅菌器が入りました                         2017.7.13

VRセンターでは、日々多くの手術が行なわれます。

その手術準備を行う上で欠かせないのが、
使用する手術器具・器材の“滅菌”です。

私たちが生活している日常空間は、良いもの・悪いものに関わらず、
細菌など微生物だらけです

しかし、皮膚を1枚はさんだ動物の体の中は、“無菌”状態であり、
そこに細菌やウイルスが侵入すると“感染”が起こります

手術では頑丈なバリアとなっている皮膚を切開し、
お腹の中や筋肉・骨、場合によっては脳までを触るため、
微生物による汚染を防がなくてはなりません。

そのため、使用する器具も無菌状態にするための
“滅菌:病原体・非病原体を問わず、すべての微生物を
死滅、または除去すること”が必要となります。

“滅菌”の方法は
○ 熱・蒸気による滅菌
○ 放射線や紫外線による滅菌
○ 薬品による滅菌
など様々で、各手術器材の材質などによって
その方法が選択されます。

今回は先日VRセンターに新たに導入された新しい“滅菌器”を紹介します

 『過酸化水素ガス滅菌器』  elk ES-700


過酸化水素ガスを使用した新しいタイプの滅菌器です

過酸化水素が分子レベルまでガス化し、細菌などの
微生物を瞬間的に殺滅します。

薬品・ガスによる滅菌法の一つですが、
過酸化水素は水と酸素に分解されるので、これまでの
薬品を使用した滅菌法とは異なり、ヒトや動物の体、
環境に優しいことが大きな特徴です


また、低温での殺菌が可能となりますので、熱に弱い
ゴムなどの材質や、精密な電子機器についても有効な
滅菌法となります。

どのように滅菌をしているのか整形外科の器具でご紹介します
   手術で使用した器具を洗浄

  器具を滅菌パックに入れ、シーラー(下記シルバーの機器)を通し封をします



   滅菌器の中へ。滅菌器の中はほんのり温かいです
  

  滅菌完了。滅菌パックの青印が黄印に変わったら
  


滅菌処理時間は約1時間
短時間で滅菌処理が行えます。
滅菌処理時間の関係で1日に1件しか行えなかった手術が
複数件行えるようになりました

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