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院内セミナー “整形外科セミナー” 2018.2.8
今回は、1/25に開催した院内セミナーについて戸次先生がレポートします
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整形外科の戸次です。
VRセンターでは、獣医師および動物看護師の知識や技術向上などを目的に、
様々な講師をお招きし、スタッフ向けのセミナーを開催しています。
今回は、整形外科に関連するセミナーとして、森淳和先生
(DVMsどうぶつ医療センター横浜/ONE for Animals)にお越しいただき、
講演していただきました。
森先生は、我々と同じく二次診療施設で整形外科を担当されており、
遺伝病に関しても研究されている先生です(日本動物遺伝病ネットワーク)。
講演は、二部に分けて行われました。
一部は、
『犬の遺伝性整形外科疾患について〜股関節形成不全を中心に〜』という演題でした。
内容は、股関節形成不全という疾患を例にして、診断方法、
病変のスコアリング、個体情報や家系情報などを用いて、
交配を管理することで罹患率を減少させるということでした。
驚いたのは、家系をコントロールすることで、短期間で
股関節形成不全の罹患率が激減した事実でした。
病気の予防に関する、新たな考え方を得ることができました。
二部では、
『整形外科疾患におけるNSAIDsの使い方』と題して、ご講演いただきました。
NSAIDsとは、非ステロイド性消炎鎮痛剤のことで、俗に言う“痛み止め”です。
それをどのように投与すれば、より有効性が高まり、患者家族が
満足するのかを提案いただきました。
また、原因がわからないまま使用する“とりあえず痛み止めを飲みましょう”の結果、
治療時期を逃した症例を解説いただき、確定診断の重要性を伝えていただきました。
これらを日々の診療に役立て、患者動物をサポートするスタッフの一人として、
頑張っていこうと思います。