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震災に備えて 2012.1.16
東日本大震災から10ヶ月
大阪にいると時々テレビで放送される現状を見たりはしますが
震災直後に比べると少し遠い地の事のように感じてしまっている気もします
震災に備えて、具体的に何をしたらいいのか・・・・
日頃から何をするべきなのか・・・・迷いますよね
先日、震災を経験された宮城県石巻市の動物病院の
先生方が来られたシンポジウム
『緊急災害時に私たちができること。
そして、備えておかなければならないこと。
~東日本大震災 被災地からの報告~』
(主催:㈱ペピイ)に参加してきました
石巻市は地震後20分で第1波の津波が押しよせ
最大10mの津波が到達したそうです。
川や海沿いに都市機能が集中しているため
地域の72%が浸水したそうです
被災した犬は約4千頭
3~4割のワンちゃんが亡くなったそうです
飼い主として日頃から行っていると役立つことを
教えていただきました
◆ しつけ
・名前を呼んだらすぐ来るように
呼ばれたら楽しいことがあるよっと教える
・身体中どこでも触れるように
耳からしっぽまで触れるように。
ご褒美をあげながらチャレンジを
いざと言う時、どこかを引っ張って引き寄せられるように。
誰にでも馴れていれば何かあった時、保護してもらいやすくなります。
・すぐにリードが装着できる
緊急時に備えて・・・
・クレートトレーニング
常時入りやすい所に置いて慣らしておく
クレートにリードを結んでおくと、いざという時リードを探さなくても
段ボールに入って過ごせる訓練も
避難所では段ボールで過ごす可能性も・・・
・トイレトレーニング
声掛けで排泄ができるように
落ち着かない環境でも、慣れた合図で排泄ができれば
動物たちの負担も軽減されます。
ペットシーツの上でもできるように
・大型犬はおすわり、伏せ、待てができることも大切
◆ 避難用袋の準備
・水、フード(3日分位)
・お薬
・ペットシーツ、おむつ、ごみ袋
・新聞紙(暖をとる時にも役立ちます)
・布、風呂敷(避難所で抜け毛が防げます)
・簡易食器(日頃から慣らしておく)
・写真、迷子札、ワクチンやお薬の記録ノート
・予備の首輪(津波で首輪に海水がつくと塩分で皮膚病になります)
◆ ワクチン接種
◆ 同行避難ができる避難所の確認
◆ マイクロチップの装着
◆ 去勢・避妊をしておく
大きな地震が起きると動物たちの行動は
興奮して家の外に飛び出していきます
隅っこに隠れます
津波がおきた時に気をつけることは
いろいろな物が流れてくるため
リードを短くして動物と離れないように
小型犬の場合は風呂敷を三角形にたたんで
その中に動物を入れて、胸に固定すると
身体にフィットして走りやすく、両手を使うこともできます
風呂敷はスリングの代わりになります
ヘドロから手足を守る為にも靴を履かせる工夫も・・・
東日本大震災の時、石巻市では黒いラブラドールの
生命力が強かったそうです。
ゴールデンレトリバーのような毛の長いワ
ンちゃんは
泳ぐことはできても、がれきに毛が引っかかって
頑張りきれなかったワンちゃんもいたそうです。
また、がれきで体が傷つき傷口からバイ菌が入ってしまう
動物たちも多かったそうです。
本当に心が痛むお話でした。
避難所では・・
動物と一緒に避難している避難所は和やかな雰囲気に
包まれているそうです
精神的支えになったり、動物たちの温もりが
人間に与える影響は大きいようです。
避難所で動物たちがみんなと仲良く過ごせるように
日頃から社会化させておくことはとても大切です。
避難所で動物たちのストレスを軽減させるために
安心・安全・快適・楽しさを感じさせてあげる工夫も大切と伺いました
地震が頻発すると動物も不安になります。
地震が起きればおやつをあげ
地震=おやつをもらえる、不安ではないと思い込ませる工夫も
~・・・・・ 当センターも、できる限り震災に備えています ・・・・・~
防災マップの作成
近隣の避難所、病院、避難ルートを記しています。
動物用の非常袋の設置
給水袋、簡易食器、ペットシーツ、汚物用袋、ウェットティッシュ
防寒用シート、記録カードがセットされています。
何かあった時、動物と一緒に安全な地へ避難できることを願って・・・
次回は、東北の被災動物の現状を視察してきたスタッフの
報告をお伝えしたいと思います