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株主総会 2012.3.5
3/3(土)ネオベッツの株主総会がありました。
動物病院なのに株主総会ちょっと不思議。。。。
当社は普通の動物病院とはちょっと違う病院です。
何が違うかというと・・・・
高度医療を中心に行う二次診療施設であること
初診時は主治医の先生からの予約が必要であること
そんな当社は、近畿県を中心にした動物病院の
先生方の出資によってできた病院です
当社の歴史を簡単に・・・・
◆平成元年:ネオベッツは誕生しました
大阪市内に日本初の夜間救急動物病院を設立
◆平成4年:堺市に夜間救急動物病院が移転
◆平成13年:CTセンター設立
株主病院の一室を借りてCTを導入しスタート
◆平成17年:玉造に夜間救急動物病院を併設した
現在のVRセンターが完成
◆平成18年:VRセンターにMRIを導入
◆平成19年:CT装置をリニューアル
高速撮影で3D画像も撮影できるようになりました
◆平成23年:堺市の夜間救急動物病院閉院
19年間夜間の急患のための診察をおこない
ネオベッツのベースとなった病院でした。
現在は玉造の施設に一本化して診療を行なっています。
会社設立時は26名だった株主さんも現在は143名。
すべての株主さんは開業獣医師の先生方です。
当社ホームページの中で株主病院として紹介しています。
(診療のご予約は株主病院以外の動物病院からも可能です)
今年も株主の先生方に、当社の昨年度の活動報告と
今年の展望をお伝えし株主総会は終了しました。
ネオベッツは今年も前進し続けます
新プロジェクトが徐々にスタート
近々お伝えします
横浜で学会がありました 2012.2.21
2/17(金)~2/19(日) 横浜で獣医学関連の大きな学会が開催されました。
会場のみなとみらいは、海沿いのため寒風が吹き荒れとても寒かったです
大きな学会は年に数回全国各地で開催されています。
全国の獣医師、動物看護士、動物関連の学校に通う学生さんなどが
多数参加しています。
今回、当センターからもスタッフ数名が参加しました。
また、宇根センター長が“失明をおこす神経疾患”
眼科の小山先生が“失明をおこす網膜疾患”と題して
発表を行いました
3日間で100件以上の発表が行われる大きな学会。
参加したスタッフは学んだことをレポートにまとめ
他のスタッフにも情報が共有できるよう、院内で取り組んでいます
この様な学会では、市民講座も開催されています。。。。
今回は”ペットの遺伝病とペットロス”というテーマで
大学の先生が講演を行っていました。
一般の方も参加できるので、機会があれば是非行ってみてください。
動物関連企業によるブース展示も行っているので
新商品のペットフードや動物たちに役立つグッズの紹介も行っていますよ
被災地 宮城県を視察して・・・ 2012.2.7
今回は宮城県の被災動物たちの現状についてお伝えしたいと思います。
震災後、仙台市は動物たちの保護を、動物管理センターや
動物病院で行いました。
各動物病院で、約190頭の動物たちを一時的に預かっていました
その為、シェルターは作られませんでした。
今回は仙台市の動物管理センターと黒川郡の動物愛護センターを視察しました
普段は飼育アドバイス、動物愛護業務、子供ふれあい事業などを行い
保護動物たちの殺処分減少に勤めている施設です
~ 視察地 ~
【仙台市動物管理センター】
5月、センター内に仙台市被災動物救護対策本部が設置されました。
仙台市内の被災動物たちの保護と譲渡が行われています。
ネコちゃんルーム
上り下りができる台、小さなキャットタワーがあるお部屋
ケージタイプのお部屋
どちらもこじんまりしていますが、みんなご飯を食べたり・・お昼寝したり・・
広々としたお部屋で過ごせる日を夢見てそれぞれの時間を過ごしていました。
ワンちゃんルーム
ワンちゃんが見守る中、センターの方がピカピカにお掃除中。
衛生面にも十分な配慮が
外の広場で爽やかな空気に触れ、リフレッシュ中のワンちゃんも・・・
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センターの中にはたくさんの掲示物があります
譲渡猫に関する情報板 失踪犬猫に関する情報板
譲渡犬に関する情報板 神戸からの応援メッセージ
震災後、飼い主さんが分からない56頭
50~60頭が保護されました。
毎月譲渡会を開催したり、センターの方たちの尽力により
ワンちゃんは51%、ネコちゃんは19%が飼い主さんの元に行きました
成猫はなかなか行き先が見つからないそうです。。。
【宮城県動物愛護センター】
7月、センター内に宮城県被災動物保護センターが設置されました。
仙台市以外の宮城県内の動物たちが集まっています。
宮城県では推計10,241頭(11.4%)のワンちゃんが被災しました。
広場にはたくさんの動物たちが・・・・
譲渡を待っていたり、一時預かり中でお迎え
を待っていたり
限られた物資と支援の中、ギリギリの運営なのだそうです。
ワンちゃんたちも東北の寒さは身にしみるようです
寒さをしのぐためにビニールハウスの中にストーブを設置。
防寒対策にも気を遣われていました
動物たちにはマイ紹介ボードが 愛嬌たっぷり
クロちゃんの性格は・・・ まだまだ遊びたい年ごろです
“臆病で少しのことでびっくりします”
大勢の視察団を、 たくさんのワンちゃんが
お見送りしてくれました
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仙台市では、動物たちと一緒にいたいと同行避難された方が
多数いらっしゃいました。避難所では想定外のこと
当初は鳴き声や臭いでトラブルが多発しました。
「ペットクラブ」を作り飼い主さん同士のコミュニケーション
スペースを作ったり
獣医師が動物たちの情報が記録できるようにと
「どうぶつと家族を結ぶ手帳」を作り、避難所で配ったり
様々な活動により、避難所や仮設住宅で動物たちと一緒に
過ごすことができるようになりました
今回、動物たちのために公的な資金提供はありませんでした。
すべての資金は東京にある緊急災害時動物救護本部からの
義援金で賄かなわれました。
緊急災害時動物救護本部は、動物関連団体によって構成された
団体です。大災害時など、被災動物の救護救済を行っています。
今後、動物たちの権利が更に尊重され、人間と同じ命ある生き物の
支援に県や国から公的資金が割り当てられるような社会になって
ほしいと思います。
虐待や遺棄される動物たちがゼロになるよう、日頃から
私たちがマナーを守り最期まで責任を持って飼うことが
その第1歩に繋がるような気がします
被災地 福島県を視察して・・・ 2012.1.30
昨年12月、当センターのスタッフが東北地方を視察してきました
~ 視察地 ~
震災後、動物たちの保護がスムーズにいきにくかったようです。
●津波の被害により死亡・・・・・2,600頭
●同行非難・・・・・・・・・・・・・・・・・・300頭
●ボランティアによる保護・・・・・2,000頭
●行政による保護・・・・・・・・・・・1,000頭
●衰弱死・・・・・・・・・・・・・・・・・・4,000頭
【飯野町 第1シェルター】
様々な条件をクリアできる場所として、急遽貸し工場を借りて作った保護施設
震災直後は約200頭の動物たちが保護されていました。
現在は第2シェルターに引越しした動物たちもいるため
約30頭の動物たちが過ごしています。
ケージの中には新聞紙が敷かれています。


などもありケージの中で過ごすことも多く、 作成して健康管理をされています


動物たちは多くのストレスを感じているそうです

ワンちゃんは特にストレスを感じやすく、下痢になったり
穏やかな性格だったワンちゃんが攻撃的になることも
【三春町 第2シェルター】
ペットショップ跡地に、ペット関連企業からの設備支援により作られた保護施設
保護されている動物たちのうち、約8割は飼い主さんが分かっています。
しかし、原発警戒区域内に家があり帰宅できないそうです。
飼い主さんたちは、里親に引き取られるのは寂しい。
一緒に家に帰りたいと願っています


ストレス軽減のために作られた 扉にはワンちゃんの情報が
個室タイプのワンちゃんのお部屋
お世話もしやすいです
ケージで過ごしています



たくさんのご飯を、札をつけながら
よりストレスを感じにくいようです


休憩所や倉庫として使っています。 励ましのコメントが書かれています

福島県いわき市にある海洋科学館


震災当日5.4mの津波に襲われ
電力が20日間も停まり、温度・酸素・水質の管理ができず
90%の魚が亡くなったそうです。
各地から救出の応援連絡があったそうですが、原発事故により
施設に入れず救出ができなかったそうです。
8割の動物たちは戻ってきていますが
トドなど避難中の動物もいるそうです。
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人件費、賃貸料、医療費、車両の燃料費などで
施設維持費に、月に約500万円の資金が必要になるそうです。
H23.12月現在で、3月頃に義援金がなくなってしまうとおっしゃっていました。
継続的な義援金、ボランティア、譲渡先、ホストファミリーを
求めているそうです。
被災した動物たちの健康を維持しながら、終わりの見えない
保護活動は想像を超える御苦労があると思います。
動物たちと別れて暮らす飼い主さんたち
家族の元に帰れない動物たち
動物たちの保護活動を行う人たち
みんなが大変で辛い思いをしていると感じました。
震災に備えて 2012.1.16
東日本大震災から10ヶ月
大阪にいると時々テレビで放送される現状を見たりはしますが
震災直後に比べると少し遠い地の事のように感じてしまっている気もします
震災に備えて、具体的に何をしたらいいのか・・・・
日頃から何をするべきなのか・・・・迷いますよね
先日、震災を経験された宮城県石巻市の動物病院の
先生方が来られたシンポジウム
『緊急災害時に私たちができること。
そして、備えておかなければならないこと。
~東日本大震災 被災地からの報告~』
(主催:㈱ペピイ)に参加してきました
石巻市は地震後20分で第1波の津波が押しよせ
最大10mの津波が到達したそうです。
川や海沿いに都市機能が集中しているため
地域の72%が浸水したそうです
被災した犬は約4千頭
3~4割のワンちゃんが亡くなったそうです
飼い主として日頃から行っていると役立つことを
教えていただきました
◆ しつけ
・名前を呼んだらすぐ来るように
呼ばれたら楽しいことがあるよっと教える
・身体中どこでも触れるように
耳からしっぽまで触れるように。
ご褒美をあげながらチャレンジを
いざと言う時、どこかを引っ張って引き寄せられるように。
誰にでも馴れていれば何かあった時、保護してもらいやすくなります。
・すぐにリードが装着できる
緊急時に備えて・・・
・クレートトレーニング
常時入りやすい所に置いて慣らしておく
クレートにリードを結んでおくと、いざという時リードを探さなくても
段ボールに入って過ごせる訓練も
避難所では段ボールで過ごす可能性も・・・
・トイレトレーニング
声掛けで排泄ができるように
落ち着かない環境でも、慣れた合図で排泄ができれば
動物たちの負担も軽減されます。
ペットシーツの上でもできるように
・大型犬はおすわり、伏せ、待てができることも大切
◆ 避難用袋の準備
・水、フード(3日分位)
・お薬
・ペットシーツ、おむつ、ごみ袋
・新聞紙(暖をとる時にも役立ちます)
・布、風呂敷(避難所で抜け毛が防げます)
・簡易食器(日頃から慣らしておく)
・写真、迷子札、ワクチンやお薬の記録ノート
・予備の首輪(津波で首輪に海水がつくと塩分で皮膚病になります)
◆ ワクチン接種
◆ 同行避難ができる避難所の確認
◆ マイクロチップの装着
◆ 去勢・避妊をしておく
大きな地震が起きると動物たちの行動は興奮して家の外に飛び出していきます
隅っこに隠れます
津波がおきた時に気をつけることは
いろいろな物が流れてくるため
リードを短くして動物と離れないように
小型犬の場合は風呂敷を三角形にたたんで
その中に動物を入れて、胸に固定すると
身体にフィットして走りやすく、両手を使うこともできます
風呂敷はスリングの代わりになります
ヘドロから手足を守る為にも靴を履かせる工夫も・・・
東日本大震災の時、石巻市では黒いラブラドールの
生命力が強かったそうです。
ゴールデンレトリバーのような毛の長いワ
ンちゃんは
泳ぐことはできても、がれきに毛が引っかかって
頑張りきれなかったワンちゃんもいたそうです。
また、がれきで体が傷つき傷口からバイ菌が入ってしまう
動物たちも多かったそうです。
本当に心が痛むお話でした。
避難所では・・
動物と一緒に避難している避難所は和やかな雰囲気に
包まれているそうです
精神的支えになったり、動物たちの温もりが
人間に与える影響は大きいようです。
避難所で動物たちがみんなと仲良く過ごせるように
日頃から社会化させておくことはとても大切です。
避難所で動物たちのストレスを軽減させるために
安心・安全・快適・楽しさを感じさせてあげる工夫も大切と伺いました
地震が頻発すると動物も不安になります。
地震が起きればおやつをあげ
地震=おやつをもらえる、不安ではないと思い込ませる工夫も
~・・・・・ 当センターも、できる限り震災に備えています ・・・・・~
防災マップの作成
近隣の避難所、病院、避難ルートを記しています。
動物用の非常袋の設置
給水袋、簡易食器、ペットシーツ、汚物用袋、ウェットティッシュ
防寒用シート、記録カードがセットされています。
何かあった時、動物と一緒に安全な地へ避難できることを願って・・・
次回は、東北の被災動物の現状を視察してきたスタッフの
報告をお伝えしたいと思います
新年のご挨拶 2012.1.4
新年明けましておめでとうございます
素敵な初夢みましたか
動物たちも夢をみるのかな・・・
睡眠時間が長い動物たち。
時々足を動かしたり、寝言?ムニャムニャ言ったりしてますよね
なんとなく夢の世界で楽しく遊んでいる気がしますが。。。
本当のところは分かりません
VRセンターもお正月の装いで今年もスタートしました
入口は“しめなわ”を・・・
受付もお正月らしいお花を・・・
今年も動物たちにより良い医療を提供できる様
スタッフ一同精進してまいります。
ブログではVRセンターのプチ情報が発信できればと思っています
2011年ももうすぐ終わり。。。。。 2011.12.29
2011年も残り3日。
年末といえば・・・大掃除
先日VRセンターも1年の汚れを落としました
スタッフも多いけど、病院も広いので大変。
お昼ごろからボチボチスタート
各自持ち場を念入りにお掃除しました。
入院室からも応援の眼差しが・・・
終わった頃には外は真っ暗に
みんなの頑張りでとってもきれいになりました
VRセンターも開院して6年半。
今年は宇根先生が2代目センター長に就任しました。
前センター長とタッグを組み、VRセンターは更に
パワーアップしました
来年もオーナー様がワンちゃんネコちゃんと
幸せで豊かな生活を過ごすことができます様
スタッフみんなでお手伝いできればと思っています。
よいお年をお迎えください
年末年始の診療日 2011.12.21
今年も残り少なくなってきました
当センターの年末年始の診療日をお知らせします。
年内は12月30日(金)まで
年始は 1 月 4 日(水)から診療をおこないます。
※12月31日(土)~1月3日(火)は休診させて頂きます。
年末年始は診療の予約が混み合います。
主治医の先生と良くご相談の上、ご予約はお早めにお願いします
~・・・~・・★・・~・・・~・・★・・~・・・~・・★・・~・・・~・・★・・~・・・~★・・~・・・~
寒い毎日が続いていますね。
当センターにもおしゃれさん達があったかファッションで来院されてます
寒がりプリンちゃんは 黒いTプードルがレオちゃん
たくさんお洋服を持っています 仲良し3兄弟はいつもおそろいのお洋服
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カメラが苦手だけど、 3兄弟の動きを揃えるのは至難の業
なんとか写真撮らせてくれました視線の先では・・・
お母さんがおやつを振ってくれてますご協力ありがとうございました。
ワンちゃんネコちゃん共々暖かくして過ごしてください
★学術奨励賞受賞 ~橘先生~ 2011.12.19
今回も・・・・
H23年度獣医学術近畿地区学会で学術奨励賞を受賞した
先生の症例発表を紹介します
最終回は“橘先生”
発表演題:『小型犬e-TPA脛骨形態異常症例に対し
外科的治療を実施した1症例』
今回の演題のむずかしワードは・・・
“e-TPA脛骨形態異常”
そこで、今回は脛骨形態異常についてお勉強してみます
脛骨(けいこつ)の場所は?
写真の赤い丸のところ、後ろ脚のすねの部分です。
どんな病気?
脛骨の一部が変形してしまう病気です。
脛骨形成異常にはいろいろなタイプがあります。
そのタイプのひとつが“e-TPA”。
“e-TPA”とは、脛骨の上部の角度が過度になっている状態です。
そのため・・・・
靭帯に大きな負荷がかかってしまいます。
すると・・・・
骨をつないでいる前十字靭帯が引っぱられ切れてしまいます
膝の中はこんな感じです
前十字靭帯は大腿骨と脛骨の間にあり
ふたつの骨を繋いでいます。
どんな様子?
脚が痛いので・・・
地面から脚を浮かせていたり
不自由そうに足を使います。
ケンケンで歩いている感じです
検査方法は?
身体検査で靭帯が切れているか確認
レントゲン検査で骨の状態をチェック
手術前には、骨の角度を測る為に、ものさしや分度器も登場します
治療方法は?
お薬を飲みながら激しい運動を控えて様子をみたり・・・
お薬でよくならなければ、手術をオススメします。
前十字靭帯が切れている時によく行われる手術法は・・・『LSS』手術法・・・
切れた靭帯に変わる人工の靭帯を設置します。
・・・『TPLO』手術法・・・
脛骨を部分的に切り、骨の角度を変えて特別なプレートで固定します。
すると膝にかかる力の方向が変わり、 靭帯が切れていても
しっかり歩けます
こんな感じで絶妙な形のプレートを脛骨に設置
活動的なワンちゃんには最適です
回復が早く、再発の可能性も低いというすばらしい手術方法です。
手術を行うと・・・
『手術前より活動的になり、元気になりました~』 と言われるオーナー様が多いです
手術後は?
入院は約2~3日
定期的にレントゲン検査に来てください。
調子が良ければ、手術翌日には少し歩けます。
1週間程度で手術をした足を使いはじめるワンちゃんが多く
1ヶ月前後で、少し安静が解除
2ヶ月~3ヶ月で、元の運動量に戻れるワンちゃんが多いようです
脚につけたプレートは
オーナー様の希望や
ワンちゃんに不具合がなければ
そのままひっそり体の中に置いておく事も少なくないです
。。。。脛骨形態異常についてのお勉強はここまで。。。。
橘先生は脛骨形態異常によって切れた前十字靭帯の治療として
“LSS法”の手術ではよくならなかったヨークシャテリアが
“TPLO法”の手術で完治したことを発表されました。
通常5㌔以下の小型犬の場合、LSS法で手術を行うようです。
最適な手術法は、体格・体重・運動量・脛骨の形態など
様々な状態を確認して決まります。
今回、最適な手術法に巡りあったことでワンちゃんは
状態がよくなりました
ワンちゃんが痛そうに歩いていたら主治医の先生に
ご相談ください
『TPLO』法の手術を行える病院はまだまだ少ないです。
当センターにはTPLOを行える整形外科の先生がいます。
ワンちゃんが楽しくお散歩をしたり快適な生活を送れる様
サポートを行いますよ
★学術奨励賞受賞 ~小山先生~ 2011.11.24
前回に引き続き・・・・
H23年度獣医学術近畿地区学会で学術奨励賞を受賞した
先生の症例発表を紹介します
今回は“眼科の小山先生”
発表演題:『水晶体亜脱臼を伴った白内障に対する
カプセルテンションリング使用の試み』
今回も難しい演題。。。。
カプセルテンションリングって何
読むだけでも舌噛みそう
カプセルテンションリングは、水晶体の位置がずれている
動物たちの白内障手術を安全に行う為に使うサポートリング
これがあれば、小山先生の手術はとってもはかどるようです
そこで、今回は白内障についてお勉強してみます
どんな病気?
眼の水晶体が白く濁る病気です。
動物たちの眼を見ると、黒眼が白くなっています
進行すると眼が見えなくなることもあります。
遺伝による場合、糖尿病など内科的な病気からも白内障になります
6才をすぎると老化の可能性も・・・
アメリカン・コッカー・スパニエル、プードル、柴犬に多くみられます。 どんな様子?
眼が見えにくくなるので・・・
散歩に行くのを嫌がったり、動かなくなったり
臆病になったり、神経質になります。
いろんな事をするのが怖くなるんですね。。。 検査方法は?
眼専用の機器を使ってたくさんの検査をします。
眼圧検査、涙の量検査
眼に光をあてたり、眼科用の顕微鏡で眼の中を覗いたり・・・
さらに・・・
超音波で水晶体や網膜の状態を確認したり・・・
さらに、さらに・・・
麻酔をかけて網膜が機能しているか確認したり・・・
網膜が機能していなければ、手術をしても視力は回復しません
こんなにたくさんの検査の結果手術ができるか検討します。
みんなみんなお疲れ様
どんな手術?
全身麻酔が必要です。
特殊な超音波機器で、濁った水晶体を取り除きます。
その後、眼に眼内レンズを挿入します。
こんなレンズが水晶体の代わりとなり
眼の中で大活躍
すると・・・視界がクリアーになり視力が回復
手術後のケアは?
手術後は炎症を抑える為に1日数回目薬をさしてあげたり
お薬を飲む必要があります。ご家族の協力が必要です。
定期的な通院もお忘れなく!!
。。。。白内障についてのお勉強はここまで。。。。
小山先生は、水晶体が脱臼してしまって
手術が困難な動物たちの白内障の手術も
カプセルテンションリングという画期的な
リングを使って手術を行います。
こんなリングを眼の中へ・・・
ずれてしまった水晶体を安定させ、安全に白く濁った水晶体を
取り除きます。
今回の学会では、そんな画期的はリングを使って手術を行い
手術後の状態もバッチリなワンチャンに関する発表を行いました。
白内障は早期発見、早期治療で失明を防ぐことができます。
何かいつもと違うかも・・・と思ったら
まずは主治医の先生にご相談を
白内障の手術を行える眼専門の病院は少ないので
手術を考えられたら、主治医の先生を通して
当センターの小山先生にご相談ください。
先生はとっても丁寧に説明してくれますよ